ニュースレター 2019 4月

2019/10/01 ブログ 疾病別ブログ スタッフブログ
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 東洋医学では、更年期障害、エイジングの症状を 大まかに言うと“腎の機能低下”とみます。

 

 

東洋医学でいう“腎”とは、西洋医学の腎臓とは少し異なります。ホルモンや泌尿器系、生殖器系、免疫系の働き全般を指し、生命の根源となる機能のことです。生命エネルギーの源を貯蔵し、成長、発育、生殖の基礎となったり、水分を管理し、尿を排泄する機能もあります。

 

骨・脳・髪を育むとも言われ、腎の機能が弱まると、骨粗鬆症になったり、腰痛、ひざ痛、白髪、歯が弱くなったり、健忘症になったりします。  酸素を深く体内に吸い込む“納気”という機能もあり、肺が行なう呼吸を腎がサポートし、酸素を深く吸い込んで体内に取り入れるお手伝いをします。この機能が弱まると、息切れしやすくなったり、呼吸が浅くなったりします。

 

“腎は耳と二陰に穴を開く”と言われ、耳・尿道・生殖器官・肛門の機能維持もしています。耳鳴り、聴力低下、排尿や排便のトラブルなどもこの機能低下によるものです。

 

このように、腎の機能が低下することで、起こりうる症状はすべて、一般的に言われる“老化現象”と言われるもので、“腎”を補う、“補腎”することで、老化を遅らせたり、症状を改善したりできるのです。

 

もともと人間のからだは、陰と陽、両方がバランスをとって健康を維持していますが、腎には陰の働き;主に水分代謝のコントロール、陽の働き;主に体を温める機能という陰陽両方の機能があります。どちらの機能がより弱まっているかを見極め、その人の体質、体調、ライフスタイルに合わせて漢方、薬膳、鍼灸などで補い、バランスを整えることが大切です。

 

腎”を元気にする食養生

 

腎をつよくする食べ物の代表的なものを挙げると、木の実類(松の実、桑の実、クコの実(goji berry)、くるみなど )、 黒い食べ物(黒豆、黒米、黒キクラゲ、黒ごま、海草類)、粘りや渋みのあるもの(山芋、もち米、蓮の実、銀杏、牡蠣)、温性のもの(ラム肉、牛肉、鶏肉、エビ、生姜、シナモン、ニラなど)、鹹味(かんみ)のもの(海苔、昆布、その他の海草類、なまこ)という食材があります。

 

もしも、ほてり、寝汗,めまい、耳鳴り、乾燥肌、腰痛、便秘気味、舌の色が紅く苔が少なめなどの“熱”の症状がある方は、“腎陰虚”という水分不足のタイプかもしれません。

 

腎陰虚の方は、睡眠をしっかりとること、12時前には寝る事、黒い食べ物、赤い食べ物(トマト、ビーツ、クコの実など)、血を補う食べ物(ほうれん草、金針菜など)を多めに摂りましょう。豆乳、豚肉、いか、牡蠣、山芋、黒キクラゲ、梨、桃、ぶどう、くるみなども陰を補う食材です。血を消耗させやすいパソコンの使い過ぎ、テレビの見過ぎ、夜更かしも避けましょう。

 

逆に、腰や四肢が冷えたり、頻尿、不眠、疲労感や倦怠感があり、息切れしやすく、舌の色が淡く、苔が白い方は、“腎陽虚”といって、体を温める機能である陽気が不足しているのかもしれません。

 

腎陽虚の方は、まず、冷やさない事が大事です。下腹部や腰部にカイロなどをはって、しっかり温めましょう。体を冷やすものをたべないことも大切です。

 

ラム肉は肉の中でも特に体を温めることで知られています。北海道の方がジンギスカンを食すは有名ですね。にんにく、しょうが、ねぎなどの薬味も体を温めるので、上手に利用しましょう。

 

冷えのぼせのように、陰陽両方が不足している場合もあります。陰と陽は、相互変換しやすくもありますので、腎陰虚、腎陽虚、両方のタイプの方も多くいらっしゃいます。どちらかが弱まれば、もう片方にも影響します。

 

ご自分がどちらのタイプにより傾いているか、季節によっても変わります。いずれにしても“腎”の機能を高めることは、アンチエイジングにつながります。予防のためにも、早くから積極的に腎を整えるような食生活をすることをおすすめいたします。

 

食生活の他にも、少しの心がけで腎を強くする方法があります。

 

腎が呼吸した酸素を深く吸い込むサポートをする、ということを先述しましたが、腹式呼吸をすることで、腎の納気機能を強くすることができます。1日に1分でも2分でもゆっくりと腹式呼吸をする時間を設けてみましょう。それだけでも続けると体調が変わっていくのがわかるとおもいます。

 

腎は腰の位置にあるため、腰の曲げ伸ばしをして、きたえることも大切です。

 

足裏には、“湧泉”という腎に効くツボもあります。青竹踏みや、“湧泉”をマッサージするのもおすすめです。脳を鍛えるのも大事です。日頃から、手先を使ったり、頭皮マッサージをしたり、暗記,暗算など脳に刺激を与えるようにしましょう。

 

あと、冷えは腎の大敵です。五行説でも冬は最も腎に影響を与える季節です。これから、温かくなりますが、冷房による冷えも危険です。腎のある腰回りや、足元はしっかり温めましょう。

 

外側からのエイジングケアももちろん大切ですが、内側が健康であることが、外側の輝きにもつながるということがおわかりいただけたでしょうか。

院 長