ニュースレター 2018 12月

2019/09/26 ブログ 疾病別ブログ スタッフブログ
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前回の続きで(2)脾虚でも便秘になります。これから脾臓について説明します。その前に、読み進め方なんですが、脾臓をモノとして考えて読むと分かりづらくなります。

あくまでも「働き」についた名称と考えて読み進めてください。

脾臓は、体のもつ生理機能の一部です。つまり、脾臓も機能です。気です。くわしく言うと、摂食機能・消化吸収機能・栄養機能の総称です。

また、体を動かす機能も脾臓と呼びます。体には水分と栄養分の混じったものが絶えず循環しています。

口から入った栄養分は、消化管に入り、血管中に入り、各細胞に入って、活動力に変わり、消えて無くなる。

一部は大小便というゴミとして捨てられる。このルートをサラサラ流す働きを脾臓と呼ぶ。

そしてこの機能が弱ったことを、東洋医学では脾虚と言います。

一般的に、脾虚が起こると、運化機能も制水機能も衰えます。制水が衰えると、水を含んだスポンジが、スポンジではなくなるわけですから、一気に水が流れ落ちます。運化機能が衰えていても、水は重く下に降る性質がありますから、下痢になります。

あれ?便秘ではなくて下痢? 矛盾しますね。脾虚で便秘になるためには、制水機能は保持しながらも、運化機能のみが衰えるという条件が必要です。

 

制水も運化も、脾臓の土としての機能。運化のみがやられる条件とは? (1)肝鬱(気滞)のところで説明した、「気滞は脾臓の持つ運化機能を滞らせる」思い出してください。気滞が長期化して、めぐりが悪い状態が続くと、めぐりそのものを生むエンジン(運化)が弱ってきます。そのエンジンの弱りの方が、気滞よりもウエイトが上になると、脾虚による便秘、ということになります。気滞は、さほど制水には影響しません

つまり、肝鬱気滞が長期化すると、脾臓の運化の部に負担がかかり、運化機能そのものが弱ってしまった状態。もうストレスが なくなっていたとしても、体力が弱ってしまっているので、慢性的に便秘となります。

 

大便が固いわけでもないのに、いきんでも、なかなか出ません。エンジンの弱りがあるので、排便後に脱力感があるのが特徴です。全身に栄養を運化できないので、体がだるく、疲れやすさを伴います。
脾臓という体力を補う治療(補法)を行います。 
足三里・公孫・中脘・脾兪・胃兪など。 

(3)血虚

血虚による便秘は、固くて出ない便秘の代表です。

血虚とは、血の弱りのこと。とは…気と水をストックする場所のことです。ゆえに、血は栄養分と水分に富んでいます。

 

皮膚も血色がよいとスベスベしていますね。腸も血に満たされているとスベスべと潤いがあります。当然、大便もそういうものになるということです。腸内には潤いがあり、その潤滑油があるおかげで、固形の大便は適度な柔らかさを保てるし、肛門に向かって滑らかに動くことができます。潤い間の元は水分です。水分のソースは血。なので、血が弱ると、水が供給できなくなり、乾いてしまいます。脾の運化機能が正常でも、大便が固くて滑りが悪いと、大便は出ません。

 

血虚を起こす原因は2つあります。

脾虚によって、栄養が吸収されず、血が作られなくなることによる血虚。

肝鬱によるもの。肝臓には蔵血作用があります。蔵血作用とは、血をストックする機能のこと。血というエネルギー源をもとに、肝臓は条達機能を発揮します。肝鬱が起こると、肝臓の燃費が悪くなり、肝臓に貯金してある血を大量に使って、何とか条達させうようとします。当然、肝臓の血のレベルは下がります。これは、イコール全身の血のレベルが下がるということです。

「腸内と体との関係 」のところを思い出してください。そこで述べた樹木は、肝臓の働きを暗示します。肝臓は血という潤いの元をストックしてくれます。山林における樹木が、大量の地下水を蓄える機能を持つように。同時に、地下水を根から吸い上げ、自らの糧ともします。ちなみにもし、樹木が針葉樹のみに偏る(肝気偏旺)と、保水能力が低下するうえ、根から水を吸い上げることは止めないので、土は乾き痩せ、保水能力を失っていきます。

 

もし、脾虚が原因の血虚であれば、脾虚で制水機能が落ちており、大便はカチカチにはならないはずです。ですから、大便がカチカチになるのは、肝鬱が原因で起こる血虚といえます。血虚があれば血と気のシーソー関係により、気滞が生じるので、脾臓の運化機能は滞ります。ですから、腸の蠕動運動も弱くなります。

老人性の便秘も ②の分類に入ります。若いときは出来ていたことが、年を取るとできなくなる…。気持ちだけが先走って体がついてこない…。気が勝っている状態で、肝鬱から血虚を起こします。

血虚で潤わせることができず、乾くと、腸の内壁も、皮膚も同時に乾きます。固い便秘の時は、肌荒れを伴うことが少なくありません。

肝臓の蔵血機能を補う治療(補法)を行います。
肝兪・膈兪・太衝・三陰交・血海・公孫・神門など。
 ストレスによる下痢

以上、ご説明した3つは、すべてストレス絡みです。

院 長