コビット19 新型コロナウイルス感染症

2020/04/01 ブログ 疾病別ブログ スタッフブログ
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2020年2月29日に黒竜江省(中医学)が新型コロナウイルス肺炎の軽症・普通型・回復期の鍼灸治療を発表しました。(中医雑誌)

 

新型コロナウイルス肺炎の鍼灸治療計画

臨床分類と治療

  • 軽 症

選穴:百会、神庭、足三里、曲池、中脘、合谷、肺兪

弁証配穴:寒がりで淡白舌のものは、膈兪・腎兪・大腸兪を加える。

  • 普通型

選穴:百会、神庭、風池、合谷、大椎、肺兪、曲池、膈兪、孔最、足三里

弁証配穴:咳嗽(せきそう)、咳痰のものは、定喘(ていぜん)、膏肓を加える。咳が甚だしければ、小商から刺絡する。

  • 回復期

選穴:百会、神庭、太衝、内関、肺兪、足三里、三陰交、陰陵泉、関元、気海

弁証配穴:食欲不振で大便が緩いなら、中脘・天枢を加える。

 

新型コロナウイルス肺炎の中医(もぐさ)(きゅう)の予防

治法:調神暢情、解表理気、化湿和中

  • 濃厚接触者の医学観察期の艾灸方法

選穴:百会、足三里、大椎、中脘

 

臨床治療期艾灸方法

軽症期

選穴:百会、合谷、肺兪、足三里

弁証配穴:寒湿鬱肺証では三陰交を加える。湿熱薀肺証には豊隆を加える。疫毒閉肺証は神闕のニンニク灸、邪毒竅蒙証では神闕の塩灸を加える。

回復期

選穴:百会、太衝、太淵、曲池、肺兪、足三里、陰陵泉、関元

弁証配穴:倦怠感、冷え感、淡白舌には膈兪・腎兪。食欲不振、大便が緩い、淡白舌には中脘、天枢。咳嗽(せきそう)、淡白舌には大椎、膏肓を加える。

 

 

新型コロナウイルスは腸にもいます。

日本ではPCR検査を喉からやっていますが、中国では感染者が治ったかどうかを判断するために、喉だけではなく肛門からも便を取って検査しています。つまりウイルスは腸にいる場合、血液の中にいることもあります。

一度治った患者さんが再発したことがありました。腸に潜んでいた可能性があります。

新型コロナウイルスは中医学的には、初期は寒湿疫といいます。養生の基本はおへそを温め、腸を健康にしておくことは、万一かかった時に軽症で済むためにも大切です。

 

日本では新型肺炎(新型コロナウイルス肺炎、新型コロナウイルス感染症)の治療に中医(漢方)の話は全くと言っていいほど出ませんが、治療には上手に中医(漢方)を活用してほしいと思います。