【臨床例】慢性疲弊
2014/09/10
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【症状】慢性疲弊及び右頸部運動時痛
【患者(性別/年代)】男性/40代
【発症期】本年6月〜
【発症原因】不良姿勢での事務作業にて右頸部前屈動作時痛
【処置】右胸鎖乳突筋上を走行する陽明経(三里/上・下廉/曲池)に刺鍼、及び両小/大胸筋上の経穴(彧中/膻中/庫房/周栄/輒筋)に温灸
【経過】本年6月中旬より事務作業中に右頸部に違和感を憶え(腰痛は従前より継続)、右方への回旋時に強い疼痛を示すようになった
当患者が自覚している兆候として、円背気味の姿勢継続が原因であるとのこと
当初は手陽明経の要穴を中心とした刺鍼及び背部(特に督脈上)への施灸を行っていたものの、円背による胸部の過緊張も要因の一つと判断し、小/大胸筋(特に上縁)に強い圧痛を憶えることから多壮灸を施し、更に緩解術をしてみた所、烏口腕筋付近にて未だ圧痛は強いものの、頸部の過緊張状態は緩和するとのこと
上記の事柄から、業務上での比較的強度のストレスが引き金になっているものと推測され、手厥陰経(内関/大陵/郄門/曲沢)にも施灸を施す
見受けられなかったことから、他体幹の違和感を診断した所、右頸部胸鎖乳突筋の過緊張が影響しているものと判断し、併せて右頸部胸鎖乳突筋の筋緊張緩和を目的とする施術を加味
現在、当初からの違和感は幾分か軽減するも、回旋時痛は従前と大差が診られないことから、継続加療するのが芳しいものと思科される