ニュースレター 2023  10月

2024/01/18 ブログ 疾病別ブログ スタッフブログ
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「カサブタばかり見てるんじゃないよ!」

認知症治療に関する興味深いニュースを見ました。
8月末に東北大と東京大の合同研究チームが、沖縄や鹿児島の奄美大島に生息するヘビのハブが持つ毒の成分に、アルツハイマー病の原因物質を分解する作用があることを発表しました。


チームは今後、動物実験などで効果や安全性を確かめる予定であり、
「将来、新たな認知症治療法の開発につながる可能性がある」
としています。

 認知機能が低下するアルツハイマー病は、「アミロイドベータ」などのタンパク質が脳に蓄積され、神経細胞を傷つけることで起こると考えられています。
合同チームは、ハブ毒の成分からタンパク質を分解する特定の酵素を抽出して、アミロイドベータを分泌する培養細胞に加えたところ、ハブ毒がアミロイドベータを直接に分解することが分かったそうです。

アミロイドベータの分解酵素は人間の体内にも存在しており、若い頃は分解酵素が機能していますが、老化と共に分解酵素が減少するようです。

 

それをハブ毒の成分が、酵素の減少分を補完してくれる可能性に期待が出来るというニュースでした。

私が興味を持ったのは、以下のネットに有った指摘でした。

・ 実際には、アミロイドベータ対策の薬は、今までは認知症への効果が上手く行っていないのが多数であること。


・ いまだにアミロイドベータが、認知症の原因物質かどうかが、曖昧である可能性が有ること。


・ つまり、認知症の原因とされるアミロイドベータが起こすという脳の炎症とは、傷口のカサブタのようなものである可能性が有ること。


・ だから、カサブタばかりを溶かすことを研究していてもダメであり、カサブタが出来る前の段階、カサブタを生んだ元の病気を治療しないと、認知症の根本治療にならない可能性がある。

このような、
「カサブタ」ばかり見てるんじゃないよ!
「カサブタ」を生み出す原因を治療せよ。
という指摘が有りました。

この指摘を読んで、「カサブタばかり見てるんじゃないよ!」は、人生にも言えると感じました。


人は、自分の「表面の」不足部分ばかり、不満なことばかり、を気にしています。
自分が感謝するべき恵まれた点には、当然だとして感謝もせずに、今の表面に見える不満のカサブタばかりを見て生活をしています。

カサブタ対策(表面に見える不満対策)のために、生活を設計して目標に生きていませんか?


本当に大切なこと(良心・愛情・感謝の心)を見ずに、カサブタをメクルために人類は生きているかも知れません。

汚いカサブタをメクリ取れば、その一瞬は気持ちが良いことでしょう。
でも、直ぐにカサブタは増殖を始めて、以前よりもより大きく成るかも知れません。
人のサガは、欲望をクリアすれば、次の欲望はより大きくなるのが常です。

・ 「表面のカサブタばかり見てるんじゃないよ!」
・ その原因を見ましょう。


これを生活の中で意識して頂ければと思います。

ただ不思議なことは、ヘビと人間の根本的な相性の良さです。
聖書にも神話にも、ヘビの登場は多く、やはり人類の誕生に遺伝子の意味で関与することを夢想します。

 ところで、モロッコ中部で日本時間9月9日朝に発生したマグニチュード(M)6.8の地震で、死者が2012人を超えたという報道が見られます。大変な事態です。


心からご冥福をお祈り致します。

 

院 長