ニュースレターR5年 5月号
現在発売中のスポーツ雑誌の中で、大谷翔平選手の特別インタビューが、「30年後の日本野球のために」というテーマで語られています。
「Sports Graphic Number1069号」(WBCプレビュー 大谷翔平とサムライの論点。)
この中で、大谷翔平選手の発言として、
・(食事を)食べられるという平穏な一日に満足しているんです。
・ 夜になったら寝心地のいいベッドがあってそこで寝られるし、
・ 明日が来ればまた練習できるし……
・ そういう、何の不安もなく暮らせる感じ、というものに満足しているんです。
・ それがささやかではない幸せなんだと思います。
(以上)
う〜〜む。これは思わず唸(うな)りました。
もうこれは、老子の世界観であり、究極の幸福感を指摘しています。
食べられること。
ちゃんと寝られること。
好きな野球が出来ること。
「これがアタリマエのことでは無い」と、彼は気付いています。ここが大事です。
そして、これがささやかどころか、大きな幸せだと彼は言います。
考えて見れば、これが口先だけでは無いことが良く分かる彼の体験が有ります。
東日本大震災の時、大谷選手は岩手県の高校で1年生の最後の月であり、室内練習中だったそうです。
ものすごく大きな揺れを彼自身が体験し、沿岸部に実家が在る部員たちの家が流されたり、その関係者たちの訃報を聞いて、身近で悲しむ仲間たちを見ることに成ります。停電の続く生活も体験しました。
高校自体は、沿岸から車で約2時間も離れた内陸部だったので、大きな被害は無かったそうです。
でも、その後の放射能漏れ事故では、まさに空気の流れに注意するべき地方であり、練習も中止に成ったことでしょう。
明日がどうなるのか?
今後に野球が出来るのか?
不安な数ヶ月間を過ごしたと思います。
こういう被災の不安な体験が有るからこそ、
・ ささやかな幸せこそが、大きな幸福であることを見抜けるのだと思います。
・ 嫌な過去の体験が、今の彼に大きくプラスに働いている。
つまり、不安で苦しい気持ちこそが、未来にプラスに成る可能性を皆様に知って欲しく思います。
今の自分が、何をしてもダメで、不安で苦しい気持ちであっても、もうダメだと思わないで欲しいです。
その今の嫌な経験こそが、自分の未来を安定させるかも知れません。
更に思いますことは、もう一人の怪物投手と言われる佐々木朗希選手です。
高校3年生で既に163kmの剛速球を投げていた選手です。
岩手県陸前高田市に住んでいた彼が9歳の時に東日本大震災が起こり、父親と祖父母を大津波で亡くされています・・・・。
でも、その後の彼の身体はすくすくと育ち、プロ野球に入ってからも身長が伸びており、現在は192cmにも成っています。
これを視て感じますことは、
・ 生きるはずだった父親と祖父母の寿命と健康は、身近な子供に譲ることが、東日本大震災の場合は天が許したのではないか。
このように感じます。今では日本を代表する選手に21歳で成られています。これは稀有なことです。
自分の嫌な、苦しい経験を、まったくムダでダメだと思わずに、今を何とか生きて欲しく思います。
乗り越えられない試練は与えられないと申します。
自分のできる範囲で何事も感謝して生活して生きましょう
ご先祖や神様は天から応援してくれてますよ!!!
院 長
5月の連休のお知らせ
3日~5日まで休診とさせていただきます。
尚6日(土)より平常通り診療いたします。